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日銀は予想外にYCCの修正に踏み切った。短期金利を▲0.1%、長期金利を0%程度で据え置くYCCの枠組みそれ自体に変更は加えなかったが、10年金利の変動幅を従来の±0.25から±0.50%へと拡大した。事実上の利上げであり、世界的な金融引き締めの流れに便乗した形となる。
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もっとも、声明文によれば今回の修正は「金融緩和の持続性を高める」目的であると明記された。飽くまで金融引き締めの形はとらず、イールドカーブ上の歪み(10年ゾーンが下に凸)を取り除くことで、YCCを長期に継続していく構えを示した格好だ。
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なお唐突感のあった今回の決定についてはオペ運営(の実務)を考えれば、ある意味当然の結果であろう。事前に市場参加者とのコミュニケーションを重ねることは金融政策の常道であるが、YCC(長期金利コントロール)に限っては、事前に利上げ観測が広がってしまうとオペに売りが殺到してしまい却って混乱を招いてしまうという事情がある。今回の政策修正は大方の市場参加者にとって予想外の結果であったが、他に選択肢が存在しなかったのは事実であろう。
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他方、以下のフォワードガイダンス(将来の政策指針)に一切の変更は加えられなかった。今後、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の逆風緩和が期待されるなか、コロナに紐づいたフォワードガイダンスは見直される可能性が高い。その際、マイナス金利撤回を含めた政策変更の条件が提示される可能性があるだろう。
当面、新型コロナウイルス感染症の影響を注視し、企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持に努めるとともに、必要があれば、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる。政策金利については、現在の長短金利の水準、または、それを下回る水準で推移することを想定している。
藤代 宏一
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