- 要旨
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- 日経平均は先行き12ヶ月28,000程度で推移するだろう。
- USD/JPYは先行き12ヶ月133程度で推移するだろう。
- 日銀は現在のYCCを少なくとも2023年4月までは維持するだろう。
- FEDは年内に125bpの追加利上げを実施。利下げは早くても23年後半以降だろう。
金融市場
- 前日の米国株は下落。NYダウは▲0.1%、S&P500は▲0.3%、NASDAQは▲0.1%で引け。VIXは33.6へと低下。
- 米金利カーブは中期ゾーンを中心に金利低下。債券市場の予想インフレ率(10年BEI)は2.318%(+4.7bp)へと上昇。実質金利は1.624%(+1.9bp)へと上昇。
- 為替(G10)はUSDが中位程度。USD/JPYは146後半へと上昇。コモディティはWTI原油が87.3㌦(▲2.1㌦)へと低下。銅は7545.0㌦(▲51.0㌦)へと低下。金は1670.3㌦(▲8.4㌦)へと低下。
注目点
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筆者は9月30日付の当レポートで日本の8月鉱工業生産において電子部品・デバイス工業の出荷・在庫バランスが底打ちしたことを以って「逆張りシグナル点灯」とした。長期的にそれが株価と連動性を有してきたことを踏まえての判断であった。その点、昨日発表された8月機械受注(内閣府)は半導体市況の冷え込みを浮き彫りにしたものの、逆張り的な視点でみれば日本株の底打ち時期が近づいていることを仄めかす結果であった。また9月工作機械受注統計(日本工作機械工業会)も下向きサイクルが継続したが、投資家の認識する景況感という点においては「最悪期」が近づいており、こちらも逆張り的視点でみれば株式市場の「底」が近づいていることを示唆したようにみえる。
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8月機械受注統計(機種別)によると、半導体製造装置の受注動向を反映する「電子計算機等」は前月比▲12.0%(筆者作成の季節調整値)と2ヶ月連続の減少。依然として高水準にあるとはいえ、前年比伸び率は比較対象となる前年の値が急速に切り上がったこともあり▲13.9%と2ヶ月連続でマイナス圏に沈み、遂に3ヶ月平均値も▲2.9%とマイナス圏入りした。コロナ禍における特需的な動き(ノートPCの販売好調等)が一巡する中、世界半導体売上高の伸び率は縮小傾向にあり、それに伴い設備投資を控える動きが広がったと考えられる。
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電子計算機等(半導体製造装置)の受注動向は、長期的に日経平均株価との連動性が認められている。半導体製造装置を直接手掛ける企業の存在感は、株価指数においてさほど大きなウェイトを有する訳ではないが、電子部品・デバイス、化学、精密といった関連企業を含めた「広義半導体」でみれば、そのインパクトは大きくなり、結果的に日経平均と連動すると考えられる。2022年入り後の日本株停滞をこうした文脈で説明することもできる。
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ここで過去に本邦半導体製造装置受注額の「前年比マイナス突入」が株式の底値拾いの好機になってきた経緯を認識しておく必要があるだろう。2012年や16年と19年は、それらの前年比伸び率がマイナス圏に突入した時期が株価(前年比伸び率)の底に概ね一致してきた。今次サイクルにおいても、世界経済が高インフレの混乱から脱し、財需要が持ち直すとの期待が芽生え、半導体市況の底打ちが意識されれば、株式市場参加者が次の上昇サイクルを見据えて動きだしても不思議ではない。むろん、高インフレとの闘いが長期化し、財需要が縮小するなど下振れリスクは残存するが、世界的に半導体需要が構造的な増加基調にあることを踏まえれば、今次シリコンサイクルが例外になるとは考えにくい。先見的な投資家が市況反転を見越して底値拾いに動き始めても不思議ではない。むろん、高インフレとの闘いが長期化し、財需要が縮小するなど下振れリスクは残存するが、世界的に半導体需要が構造的な増加基調にあることを踏まえれば、今次シリコンサイクルが例外になるとは考えにくい。先見的な投資家は底値拾いの時機を見計らって。

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類似のことは工作機械受注統計からも言える。9月の受注額(原数値)は1508億円となり前年比伸び率(原数値)は+4.3%へと鈍化し、マイナス圏突入が目前に迫った。筆者作成の季節調整値でみても前月比▲6.4%、1434億円となりピークアウト感が鮮明になっている。国内向けが季節調整済み前月比▲20.3%、前年比▲9.0%と弱かったほか、外需は円安による嵩上げにもかかわらず、季節調整済み前月比+3.3%、前年比+13.1%と鈍い増加であった。
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工作機械受注は、そのサイクルが世界経済の包括的指標であるOECD景気先行指数と連動するため、その受注動向は世界経済のトレンドを掴むうえで有用と言える。そこで受注サイクルの位置取りを確認するために縦軸に工作機械受注の水準(36ヶ月平均からの乖離)、横軸に方向感(6ヶ月前比)をとった循環図をみると、直近、遂に左上局面に突入したことが確認できる。これは受注が高水準を維持するものの、その勢いが明確に衰えていることを意味する。過去の経験則に従うなら、今後の受注は高水準から減少を続け、左方向へ下向きのカーブを描くことになる。そうした動きは株式市場における業績下振れ警戒感を一層強めるが、逆張り的視点みれば、そこが景気見通しが最も慎重化する時期でもあるため、受注サイクル底打ちを先取りする動きが始まる可能性があるだろう(次項グラフ有)。
藤代 宏一
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。












