- 要旨
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- 日経平均は先行き12ヶ月28,000程度で推移するだろう。
- USD/JPYは先行き12ヶ月125程度で推移するだろう。
- 日銀は、現在のYCCを少なくとも2023年4月までは維持するだろう。
- FEDは、2022年は毎FOMCで利上げを実施するだろう。
金融市場
- 前日の米国株は休場。欧州株と米国株先物は堅調。USD/JPYは128前半へと上昇。
注目点
- 日本の4月鉱工業生産は前月比▲1.3%と3ヶ月ぶりの減産。前年比では▲4.6%へと下落率拡大。15業種のうち8業種が前月比増産であった反面、自動車工業(前月比▲0.6%、寄与度▲0.08%pt)の増産一服、電子部品・デバイス工業(▲6.6%、▲0.48%pt)の減産によって全体が下押しされた。また生産用機械(▲2.7%、▲0.25pt)は半導体製造装置の減産も響いた。国内経済の回復に伴い非耐久消費財が堅調に推移したものの、半導体不足や中国ロックダウン影響の余波で耐久消費財や資本財等が伸び悩んだ。4月は自動車工業の計画比下振れが響いた。
- 5月初旬に実施された生産予測調査に基づけば、輸送機械工業の生産計画は5月に前月比+8.7%となった後、6月も+10.7%と2ヶ月連続の大幅増産が計画であった。長引くサプライチェーン問題によって綱渡り状態にあるものの、少なくとも生産予測調査ベースでは増産傾向の持続が示された。これによって工業生産全体の生産計画は5月が+4.8%、6月が+8.9%と大幅増産。経産省がバイアスを補正した5月の予測値は▲0.5%と減産見込みだが、過去数ヶ月は自動車生産の大幅変動に攪乱され予測精度が低下しており、今回の調査結果は弱さを誇張している可能性が指摘できる。既発表の5月製造業PMIが強さを維持していたことに整合しない。なお、3月までの出荷内訳表から判断すると、今後は内需回復に伴い国内向け生産(出荷)の回復が期待される。

- 株式市場と関連の深い電子部品・デバイス工業に目を向けると、4月の生産は前月比▲6.6%と大幅減産。3ヶ月平均値は3月の過去最高値から低下。出荷・在庫バランス(両者の前年比差分から算出、3ヶ月平均)のマイナス幅も拡大しており先行きは需給の緩みが懸念される。本邦企業が国際競争力を有する電子部品産業は、構造的な需要増加に直面しているとはいえ、一旦そのモメンタムは鈍化しつつあると判断される。電子部品・デバイス工業の在庫循環図の位置取りをみても、在庫を積極的に積み増す動きは間もなくピークアウトが予想され、向こう数ヶ月で出荷の前年比伸び率がマイナス圏に転じると予想される。同じく株式市場との関連が深い半導体製造装置(生産用機械工業に分類される)の生産は前月比▲7.8%と大幅減産であった。生産水準は過去のピークを遥かに凌駕しており本邦メーカーの競争力が強いことを物語っているが、半導体製造装置の受注動向を反映する機械受注統計の「電子計算機等」は前年比伸び率が明確に下方屈折しており、先行きは増産ペースも鈍化すると判断される。
- 株式市場における半導体、電子部品関連銘柄に対する中長期的な期待は大きく、実際に関連企業の業績は好調である。しかしながら、株式市場においてそれら銘柄の一部には過大な成長期待が織り込まれているようにみえ、バリュエーションの高い銘柄を中心に調整圧力が生じると予想される。過去、電子部品・デバイス工業の出荷・在庫バランス(あるいは在庫率)が日経平均株価に連動性を有してきた経緯を踏まえれば一定の警戒が必要だろう。

藤代 宏一
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