サラ川小冊子 サラ川小冊子

【1分解説】ガラスの天井とは?

髙宮 咲妃

  音声解説

ガラスの天井とは、能力や実績があっても性別などの属性が、昇進や登用の見えない障壁となり、上位ポジションに到達しにくい現象を指します。特に女性が管理職・役員層への昇進や登用で不利な状況を経験する際によく使われる表現です。制度上は男女平等であっても、無意識の偏見や評価基準の不透明さ、働き方の慣行が、特定の層が上位ポジションに到達しにくい状況を生み出しています。

日本では長らく政治・経済分野における女性の参画の遅れが指摘されてきました。厚生労働省が2025年7月に公表した「令和6年度雇用均等基本調査」によれば、女性管理職比率は係長相当職で21.1%、課長相当職で12.3%、部長相当職では8.7%にとどまっており、職位が上がるほど男女差が拡大する構造が明確に表れています。

こうした中、2025年に日本で初めて女性首相・高市早苗氏が誕生したことは、ガラスの天井が破られた象徴的な出来事といえますが、一人の女性リーダーの誕生だけで、職場や社会に根強く残る「構造的な格差」が解消されるわけではありません。数値目標の設定や情報開示に加え、昇進要件の透明化、育成機会の平等、多様な働き方を可能にする制度改革等を積み重ね、多様な人材が上位層で意思決定に参画できる環境を整えることが、真のガラスの天井の打破につながるでしょう。 

この解説は2026年1月時点の情報に基づいたものです。

髙宮 咲妃


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

髙宮 咲妃

たかみや さき

総合調査部 副主任研究員
専⾨分野: well-being

執筆者の最近のレポート

関連テーマのレポート

関連テーマ