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STEAM教育は、2000年頃より行われてきた従来の理数系教育であるSTEM教育、科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、数学(Mathematics)に、Artsを加えたものとなります。このArtsが持つ意味は、国によってもさまざまですが、日本では単に芸術というだけでなく、文化、生活、経済、法律、政治、倫理等を含めた幅広い範囲(Liberal Arts)として、文部科学省では定義しています。
そして、STEAM教育は「各教科での学習を実社会での問題発見・解決にいかしていくための教科横断的な教育」として、日本でも推進されています。具体的には、教育課程の策定基準である「学習指導要領」の2016年度改訂において、STEAM教育の考えを活かした「総合的な学習(探求)の時間」や「理数教育の充実」などが盛り込まれ、2020年度に小学校で実施されたことを皮切りに、中学校・高校でも順次実施されています。
こうした変化の背景としては、AIやIoTなどの急速な技術の進展により、社会が激しく変化している中で、文系・理系といった枠や分野を横断して考える力、新しい着眼点で物事を捉える力が求められていることなどが挙げられます。
例えば、機械が全ての運転操作を自立的に行う完全自動運転を一般の道路で実現するためには、位置特定技術や予測技術、通信技術などの科学技術の進展は欠かせませんが、同時に、事故が発生した際の責任の所在(開発者、メーカー、運転手)といった法的な観点や危険を回避する際の優先順位(乗員、通行人)といった哲学的な観点など、人文・社会科学的な視点からの課題解決力も求められます。
我々が直面する課題が多様化・複雑化している中で、各科目での学びを基礎とした上でさまざまな情報を活用・統合して課題の発見・解決に結び付けていくといったSTEAM教育が育む力は、これからの社会においては欠かせないスキルであり、その重要性は増していくものと思われます。また、こうしたスキルは学生のみならず、社会人にとっても重要なものではないでしょうか。
水澤 太一
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。

