- 要旨
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- 日経平均株価は先行き12ヶ月66,000円程度で推移するだろう
- USD/JPYは先行き12ヶ月155円程度で推移するだろう
- 日銀は政策金利を26年12月に1.25%とした後、28年央までに2.0%とするだろう。
- FEDはFF金利を、年内は3.75%で据え置くだろう。
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筆者は日銀の次回利上げ時期を2026年12月と予想する。物価面では、足もとでホルムズ海峡の事実上封鎖が解除されるとの期待から原油価格が急低下し、WTIは70ドル台に回帰しているものの、既往の原油高およびサプライチェーンの乱れによる部分的な供給ショックに伴う物価上昇圧力が夏場以降に表面化する。経済面では、政府の経済対策によってガソリン代、電気・ガス代の負担が抑制され、家計の実質的な負担が和らぐことから、実質個人消費支出は底堅い推移が期待される。向こう数ヶ月、2026年度の春闘を反映した賃金が労働者に行き渡ることで、所得の持続的増加に自信を深めた人々が消費を活発化させる可能性もある。この間、世界的なAI関連投資によって生産活動が盛り上がることも国内経済に恩恵をもたらす。物価上昇圧力が強いなか、国内経済がプラス成長を維持するのであれば、日銀が利上げ停止を検討する蓋然性は低い。
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こうした予想のリスクが「前倒し」と「後ずれ」のどちらにあるかといえば、「前倒し」であろう。デフレ期において原油高は、価格転嫁が進まず、企業収益が圧迫されることから、賃金が犠牲となり、それによって個人消費が停滞するという「デフレルート」が強く発現した。それに対して過去数年は、価格転嫁が進み、企業収益が保たれるようになったことから、賃金上昇率に対して中立的な色彩を帯びつつある。物価高と賃金上昇が併存する欧米型の経済構造に近づいており、これは日銀の言うところの「二次的波及」に他ならない。
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毎月勤労統計における一般労働者の所定内給与は、現時点で既に3%程度であり、これは日銀の物価目標2%に対して整合的かつ理想的である。30年近く賃金上昇率が高まらなかった日本では賃金上昇率は高いほど良いという認識があり、そうしたもとで「物価上昇に負けない賃上げを」といった主張が受け入れられ易い印象がある。ただし、基調的な物価上昇率を2%程度で安定させる観点からは、賃金上昇率がこれ以上加速することは望ましくない。日銀は、今後の賃金上昇加速に対して複雑な心境を抱いている可能性があるだろう。夏場以降、企業収益が大崩れすることなく、2027年春闘に向けて良好な環境が整うと、日銀は利上げの間隔を狭めることを模索するのではないか。その場合、展望レポートが発表される10月会合が有力視される。
藤代 宏一
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