イランの緊張長期化と日米欧の金融政策

~インフレ再燃で問われる金融引き締めの行方~

新家 義貴 、 桂畑 誠治 、 田中 理

要旨
  • イラン情勢の長期化で原油・天然ガス価格が高止まり。原油は日米欧で概ね連動する一方、天然ガスは市場構造によって地域差が大きい。ホルムズ海峡の正常化後は原油価格の緩やかな低下を想定するが、供給制約による上振れリスクが残る。

  • 資源高によるインフレ圧力が日米欧で再燃。ただし、川上から消費者物価への波及速度は異なる。米国は比較的速やかに価格転嫁が進み、日本は遅れて長期化、ユーロ圏はその中間に位置する。

  • 日本ではコスト高の価格転嫁が食料品・日用品などに波及し、2027年初の物価再加速が見込まれる。日銀は基調物価の「2%到達」から「2%での定着」へ重点を移し、12月以降も段階的な利上げを継続する見通し。

  • 米国では堅調な内需と雇用を背景に総合・コア物価とも上振れ。FRBは9月に利上げを再開し、10月は据え置いたが、12月に追加利上げを予想。2027年も高い政策金利水準が続く見込み。

  • ユーロ圏では資源高による物価上昇が続く一方、二次的な物価波及は今のところ限定的。ECBは12月の追加利上げを見込むが、フランスの財政不安や長期金利上昇による金融環境の引き締まりで、2027年の利上げ継続には不透明感が浮上している。

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本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘等を目的としたものではありません。作成時点で、第一ライフ資産運用経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針等と常に整合的であるとは限りません。

新家 義貴

しんけ よしき

経済調査部・シニアエグゼクティブエコノミスト
担当: 日本経済短期予測

桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

田中 理

たなか おさむ

経済調査部 首席エコノミスト(グローバルヘッド)
担当: 海外総括・欧州経済

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