- HOME
- レポート一覧
- 経済指標レポート(Indicators)
- 米国 7月住宅着工件数増加も一戸建ての停滞が継続
- US Indicators
-
2025.08.20
米国経済
景気指標(米国)
住宅指標(米国)
その他指標(米国)
米国 7月住宅着工件数増加も一戸建ての停滞が継続
~住宅建設は、不確実性の高まりや実質金利の上昇を背景に停滞持続~
桂畑 誠治
- 要旨
-
- 25年7月の住宅着工件数(季節調整済み、年率換算)は、142.8万戸、前月比+5.2%(前月135.8万戸、同+5.9%)と、市場予想中央値(ブルームバーグ集計)の129.7万戸、前月比▲1.8%に反して増加した(5、6月合計5.6万戸上方修正)。
- 着工の基調を示す「一戸建て住宅着工件数」が93.9万戸、前月比+2.8%(前月91.3万戸、同▲3.8%)と増加に転じた他、「集合住宅の着工件数」は、48.9万戸、同+9.9%(前月44.5万戸、同+33.6%)と2ヵ月連続で増加した。一戸建ては在庫の増加、販売の伸び悩み、コスト上昇等を背景に一時的な増加とみられ、停滞を続けていると判断されるもと、集合住宅への需要が回復しつつある。
- 7月の住宅建設許可件数(季節調整済み、年率換算)は、135.4万戸、前月比▲2.8%(前月139.3戸、同▲0.1%)と市場予想中央値の138.6万戸、同▲0.5%を下回った(5、6月合計+0.4万戸上方修正)。一戸建て住宅が87.0万戸、同+0.5%と建設中の物件の減少もあり、小幅の増加に転じた一方、集合住宅が48.4万戸、同▲8.2%と建設中物件の増加もあって大幅に減少した。建設業者が需要の先行きに慎重な見方を強めており、許可件数は一戸建て主導で徐々に水準を切り下げている。
- 足元の住宅建設は、不確実性の高まりや実質金利の上昇を背景に停滞している。金利高止まりや価格上昇等による販売鈍化によって在庫が増加した他、建設業者がトランプ政権の関税賦課や不法移民取り締まり強化を受けた更なるコスト増や需要鈍化への懸念を強め、新規の住宅着工に慎重になっている。
- 25年の住宅販売は、高いモーゲージ金利が抑制要因となるものの、雇用・所得拡大の継続、企業の販促等によって、小幅の持ち直しが見込まれる。このような中、住宅着工件数は緩やかなペースで回復すると予想されるが、2月に建設業者の先行きに対する見方が悲観に転じたように、トランプ関税への懸念、不法移民の取り締まり強化等を受け、一戸建て住宅着工件数は目先停滞を続けると見込まれる。25年の住宅販売は前年比+0.2%(24年同▲0.3%)と小幅増加するものの、在庫の高止まりによって、住宅着工は、同▲0.4%(24年▲3.5%、23年▲8.4%)と減少幅の縮小にとどまると予想される。
右上にある「PDF閲覧のアイコン」をクリックしてご覧下さい。
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
- 桂畑 誠治
かつらはた せいじ
-
経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済
執筆者の最近のレポート
-
9月FOMC議事録:タカ派姿勢に滲む「データ依存」の慎重さ ~FRBは年内追加利上げを視野に入れるも、決定は今後の経済指標次第~
米国経済
桂畑 誠治
-
米国内需堅調もインフレ圧力再燃(2026年9月ISM非製造業) ~仕入価格74.0へ高止まり、FRBの高金利長期化がドル高・金利上昇要因に~
米国経済
桂畑 誠治
-
米国:9月雇用統計はFRBに時間的猶予を与える内容 ~10月FOMC利上げ観測後退、トランプ2.0下での労働市場の「綱渡り均衡」が継続~
米国経済
桂畑 誠治
-
米国9月ISM製造業は高水準維持も仕入価格が再急騰 ~AI・防衛等の需要が下支えも、インフレ懸念で米金利上昇・ドル強含み~
米国経済
桂畑 誠治
-
米国:9月CB消費者信頼感は物価高を受け81.9へ急落 ~消費者マインドの悪化は個人消費の下振れ要因に~
米国経済
桂畑 誠治
関連テーマのレポート
-
9月FOMC議事録:タカ派姿勢に滲む「データ依存」の慎重さ ~FRBは年内追加利上げを視野に入れるも、決定は今後の経済指標次第~
米国経済
桂畑 誠治
-
米国内需堅調もインフレ圧力再燃(2026年9月ISM非製造業) ~仕入価格74.0へ高止まり、FRBの高金利長期化がドル高・金利上昇要因に~
米国経済
桂畑 誠治
-
米国:9月雇用統計はFRBに時間的猶予を与える内容 ~10月FOMC利上げ観測後退、トランプ2.0下での労働市場の「綱渡り均衡」が継続~
米国経済
桂畑 誠治
-
米国9月ISM製造業は高水準維持も仕入価格が再急騰 ~AI・防衛等の需要が下支えも、インフレ懸念で米金利上昇・ドル強含み~
米国経済
桂畑 誠治
-
米国:9月CB消費者信頼感は物価高を受け81.9へ急落 ~消費者マインドの悪化は個人消費の下振れ要因に~
米国経済
桂畑 誠治