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2025.05.23
米国経済
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トランプ関税で価格上昇圧力の更なる強まり(5月米PMI)
~企業はトランプ関税の価格転嫁を継続~
桂畑 誠治
- 要旨
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- 25年5月のS&Pグローバル米国総合購買担当者指数(PMI)は、52.1(前月50.6)と市場予想中央値(Bloomberg集計)の50.3への低下に反して、前月比1.5%ポイント上昇した。5月総合PMIは、拡大縮小の分岐点である50を28ヵ月連続で上回ったうえ、同統計調査対象企業の活動や民間需要の拡大ペースが加速したことを示した。製造業は、52.3(前月50.2)と前月比2.1%ポイント上昇した他、サービス業は、52.3(前月50.8)と28ヵ月連続で拡大縮小の分岐点である50を上回ったうえ、前月比1.5%ポイント上昇した。
- 米民間サービス業の活動は、トランプ関税による不確実性やインフレ圧力等の高まる中、相互関税の上乗せの90日間の停止、対中関税の115%の大幅引き下げと90日間の追加関税の停止等を受けた駆け込み需要によって、押し上げられた。
- 総合新規受注は、52.4(前月51.7)と上昇し、需要の拡大ペースの加速を示した。製造業が53.3(同50.8)と駆け込み需要によって大幅上昇したうえ、サービス業が52.2(同51.8)と上昇した。一方、総合雇用は、49.5 (同50.2)と雇用の縮小を示す水準に低下した(雇用統計では雇用の拡大ペース鈍化)。製造業が49.6(同49.4)と上昇したものの縮小を示す水準にとどまったうえ、サービス業が49.4(同50.3)と縮小を示す水準に低下した。
- インフレ関連では、総合投入価格指数が63.4(前月58.5)と上昇し高い水準にとどまった他、総合産出価格指数が59.3(同54.0)と3ヵ月連続で上昇し、22年8月の59.8以来の高い水準となった。企業は関税によるコスト増加を価格に転嫁しており、消費者段階でのインフレ圧力が強まっている。製造業では、投入価格指数が67.6 (同65.2)、産出価格指数が63.6(同59.2)とともに高い水準となり、財価格の一段の上昇を示唆した。また、サービス業では、投入価格指数が62.7(同57.3)、産出価格指数が58.5(同53.0)とともに高い水準に上昇した。消費者段階でのサービス価格の上昇傾向のほか、サービス業のマージン悪化を示した。
- 製造業では、在庫が56.7(前月48.4)、新規受注が53.3(同50.8)、生産が50.7(同49.6)、雇用が49.6(前月49.4)と上昇した。在庫積み増しの動きが再開し、在庫指数がデータを取り始めた2007年以降の最高水準に上昇し、全体を押し上げた。
- 基調をみると、4、5月平均の総合PMIは、51.3と1-3月期の52.6(10-12月期54.8)から低下し、米民間需要の拡大ペースの鈍化が示された。製造業が51.3と1-3月期の51.4から低下したうえ、サービス業が51.5(同52.8)と低下した。
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本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
- 桂畑 誠治
かつらはた せいじ
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経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済
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