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- 【1分解説】PHR(Personal Health Record)とは?
PHR(Personal Health Record)とは、個々人の健康・医療・介護等に関する情報を指します。具体的には、健康診断結果や処方箋・アレルギー情報に加え、自身で測定した血圧・血糖の値、食事や運動・睡眠等といった生活習慣に関する情報が挙げられます。病院・薬局や手帳等でそれぞれに保管されているこうした情報を、本人が管理することを前提として、電子的に一元管理することが目指されています。
これにより、例えば、個人にとっては、健康状態をリアルタイムで把握して生活改善につなげることや、医療機関等とのデータ共有により、生活習慣病等の症状が重症化する前に医師の指導を受けることが可能になります。また、医療機関にとっても、患者の医療情報を総合的に把握することで正確な診断・適切な治療計画を立てたり、緊急時にもアレルギーや既往症などの重要な情報を素早く把握することが可能となります。
高齢化が進展する中で社会課題となっている医療費抑制や健康寿命延伸にもPHRの活用が期待されています。病歴・通院歴等も含まれる個人情報の保護や、医療機関の間で情報を共有するためのデータの標準化等の課題が挙げられますが、そうした課題を解決しながら、PHRの活用を進めることが求められます。
この解説は2024年4月時点の情報に基づいたものです。
水澤 太一
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。