米国 5月CPIの低い伸びにより利下げに向けて漸進

 ~CPIコアの上昇モメンタムは依然強く、今後2、3か月低い伸びにとどまる必要~

桂畑 誠治

要旨
  • 24年5月の消費者物価(総合)は、前月比+0.0%(前月同+0.313%)と低下し、市場予想中央値+0.1%(筆者予想同+0.1%)を下回った。食品が前月比+0.1%(前月同+0.0%)と上昇した一方、ガソリンなどエネルギーが前月比▲2.0%(同+1.1%)と下落に転じたほか、エネルギー・食品を除く消費者物価(CPIコア)が同+0.163%(同+0.292%)と低下し、市場予想中央値の同+0.3%(筆者予想同+0.3%)を下回った。5月CPI総合とCPIコアの低下によって、9月の利下げに向けて漸進した。
  • 5月CPIコアが予想以上に低下したことを受け、FF先物の示す9月FOMCでの25bpの引き下げの可能性は56.7%(前日46.8%)に上昇し、据え置きの可能性は38.5%(同47.2%)に低下した。FRBの利下げ期待の高まりを受け、2、10年国債利回りは低下、ドルは主要通貨に対して弱含んだ。
  • CPIコアの上昇モメンタムをみると、3ヵ月前対比年率で+3.3%(前月+4.1%)と大幅に低下したが、短期的なインフレ圧力は依然強い。また、6カ月前対比年率で+3.7%(前月+4.0%)と高い伸びにとどまっており、中期的なインフレ圧力の根強さを示していることから、現状ではインフレが2%の目標に向けて低下を続けるとFRBが確信できる状況に至っていない。 今後、労働市場の好調さが続くもとでも、6、7、8月のCPIコアが前月比+0.2%程度の伸びにとどまれば、FRBは2%に向けてのインフレ低下に確信を持ち、9月に利下げを実施するとみられる。

グラフなど詳細につきましては本文をご覧ください。

桂畑 誠治


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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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