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- 【1分解説】TISFDとは?
TISFD(Taskforce on Inequality and Social-related Financial Disclosures)は、企業や金融機関が「不平等」や「社会的課題」に関連するリスクや影響を適切に開示するための国際的な枠組みを策定することを目的に、2024年9月に設立されたイニシアティブです。日本語では「不平等・社会関連財務情報開示タスクフォース」と訳されます。
不平等関連財務情報開示タスクフォース(TIFD)と社会関連財務情報開示タスクフォース(TSFD)という2つの準備組織が統合されて誕生し、設立には、国際連合開発計画(UNDP)、世界銀行などの国際機関をはじめ多様なステークホルダーが参画しています。
設立の背景には、所得格差、気候変動、生物多様性の喪失といった構造的課題によって不平等が深刻化し、社会の分断や金融市場の不安定性を招く懸念があることが挙げられます。こうした中で、企業活動が社会に及ぼす影響を可視化し、説明責任を果たすことが求められています。
TISFDは、ESG情報開示の中でも、環境(E)分野のTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)やTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)に続き、社会(S)分野の開示フレームワークとして国際的に注目されています。
TISFDによる詳細な開示フレームワークは2026年末に公表される予定です。短期的には、企業が不平等や社会課題をリスクや機会として捉え、開示の実務を強化することが期待されています。中長期的には、同フレームワークが基準や法令に統合され、情報開示を通じて公正で持続可能な社会の実現に寄与することが期待されています。
この解説は2025年5月時点の情報に基づいたものです。
白石 香織
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

