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- イベントカレンダー『各国の主要政治・経済イベント予定』(2025年5月号)
5月の各国主要政治・経済イベント

5月の政治・経済イベント「オーストラリア総選挙」
5月3日にオーストラリアの総選挙が実施されます。現職のアルバニージー首相の率いる与党・労働党とダットン党首の率いる野党・保守連合(自由党と国民党)が、下院の150議席と上院のうち40議席(定数76議席)を争います。オーストラリアでは、日本の選挙制度と異なり「投票義務制」を導入しています。有権者は投票を行わないと20豪ドル(執筆時点の為替レートで約1,800円)の罰金が課されます。そのため投票率は約90%と極めて高く、政治にあまり関心のない無党派層の投票動向が、選挙結果を大きく左右する可能性があります。
前回の2022年の総選挙では、社会保障の充実や住宅価格高騰への取組を公約として掲げた労働党が勝利し、9年ぶりの政権交代を果たしました。ただ、労働党と保守連合の政策に極端な違いはなく、政権交代の背景には、当時与党の保守連合が気候変動対応に消極的であったことや、住宅価格を中心として上昇していたインフレ対応への不満があったと言われています。
今回の選挙でも、有権者にとって最も関心の高い「生活コスト」については、労働党は昨年7月に続き所得税減税の実施を、保守連合はガソリン等の燃料価格の引き下げを掲げており、ともに家計支援を前面に打ち出しています。現地報道による4月4日時点の二大政党に関する世論調査では、労働党:保守連合の支持が51:49と両者の支持は拮抗しており、どちらが政権の座についてもおかしくありません。今後、両党の支持に影響する可能性があるのは、トランプ政権への対応です。4月3日にトランプ大統領が発表した、オーストラリアへの相互関税は10%と、他国対比で低い関税率でしたが、オーストラリアの輸出先である中国や日本などに高い関税が課され、それらの国々の経済が減速することは、貿易立国であるオーストラリアにとっても大きな打撃となります。アルバニージー首相は、報復関税は行わず、輸出産業への支援で乗り切る姿勢を示しましたが、野党は「弱腰な対応」と批判しています。オーストラリアの国民、特に無党派層が、トランプ政権への対応をどう評価するのか注目です。
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。