イベントカレンダー『各国の主要政治・経済イベント予定』(2025年3月号)

3月の各国主要政治・経済イベント

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3月の政治・経済イベント「貿易戦争移行のリスク」

米国のトランプ大統領は2月3日、メキシコとカナダに対する関税の引き上げを3月4日まで延期する大統領令を発令しました。今回の関税引き上げは、「メキシコ、カナダを経由した中国からの麻薬流入」、「メキシコ、カナダとの国境を通じた不法移民の流入」に改善の兆しが見られないことを理由として、トランプ大統領が就任前の昨年11月にSNS上で表明していたものです。関税引き上げを回避するために、メキシコ、カナダの両国はトランプ大統領との対話を続けてきたものの、2月1日にトランプ大統領が「4日から、メキシコとカナダからの輸入品に25%の関税を、中国に10%の追加関税を課す」大統領令に署名したと報じられ、世界経済に衝撃が走り、金融市場は一気にリスクオフに傾きました。メキシコ、カナダも報復措置を講じる構えでしたが、関税の適用開始直前に、警備隊の増員で国境管理を強化すること等で合意したとして、米国は関税適用の1か月延期を決定しています。

メキシコとカナダへの関税引き上げは一旦回避されたものの、トランプ大統領の自国主義の姿勢が緩和されたわけではなく、3月4日には再び関税引き上げの問題に直面することになります。また、中国には4日から10%の追加関税が適用開始されており、中国も米国からの輸入品の一部に最大15%の追加関税を課すことや重要鉱物の輸出規制を強めることを決定しています。トランプ大統領はEUに対して追加関税を課すことも明言しており、トランプ関税は「ディール」から貿易戦争に移行する危うさを見せ始めています。今後のトランプ大統領の通商政策による各国経済、金融市場への影響は不透明感が強く、国際社会はトランプ大統領の動静を、固唾をのんで見守ることになりそうです。

(主任エコノミスト:阿原健一郎)


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