米国 一部の業種が押し上げ(24年3月鉱工業生産)

~製造業は緩やかな調整継続~

桂畑 誠治

要旨
  • 24年3月の鉱工業生産は、前月比+0.4%(前月同+0.4%)と市場予想と一致した(筆者予想同+0.5%)。鉱業が前月比▲1.4%(同+3.0%)と減少に転じた一方、公益が暖冬で下落した2月の反動で前月比+2.0%(前月同▲7.6%)とプラスに転じたほか、製造業が前月比+0.5%(同+1.2%)と市場予想の同+0.2%(筆者予想同+0.3%)を上回った(23年10月-24年2月合計0.3%上方修正)。

  • 24年入り後の生産活動は、天候要因によって変動が大きくなり基調が分かり難くなっているが、3ヶ月移動平均・3ヶ月前対比年率では、製造業が3月に▲0.1%(前月▲1.0%)とマイナス幅を縮小した。自動車、ハイテク、航空宇宙・その他輸送機器などに支えられ、製造業生産は急激な悪化を回避し、緩やかな調整を続けている。鉱工業全体も同▲1.8%(前月▲2.7%)とマイナス幅を縮小したが、製造業単独よりも深い調整となっている。

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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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