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【1分解説】洋上風力発電とは?

牧之内 芽衣

  音声解説

洋上風力発電とは、海上に設置するタイプの風力発電です。陸上に設置する方が安価ですが、海上の方が風が一定で強いことや、陸上より大型の風車の設置が可能であること、騒音や景観の問題が少ないことなどから、注目を集めています。

洋上風力発電には、海底に杭を打つなどしてその上に風車を設置する「着床式洋上風力発電」と、浮体の上に風車を乗せる「浮体式洋上風力発電」があります。着床式に適した水深50m未満の遠浅の海域が少ない日本では、浮体式が有望視されている一方で、浮体式の方がコストが高い傾向にあります。

また、洋上風力発電の導入を巡っては、海域の占用に関する統一的なルールがない、先行利用者との調整の枠組みが存在しない、といった課題が足かせとなっていました。そこで、2019年4月より、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律(再エネ海域利用法)」が施行され、国が主導して促進区域の選定を行うことになりました。2021年10月に決定された「第6次エネルギー基本計画」では、2030年における洋上風力発電の導入目標を、2020年に定めた10GWから23.6GWへと大きく引き上げるなど、政府は導入の大幅拡大に舵を切っています。

資料
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この解説は2023年10月時点の情報に基づいたものです。

牧之内 芽衣


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