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【1分解説】キャリア・アンカーとは?

髙宮 咲妃

  音声解説

キャリア・アンカーは1975年にエドガー H. シャイン博士によって提唱された概念です。アンカーとは、船の錨(いかり)のことを指し、ひと言でいうと「キャリアの拠り所となるもの」という意味です。つまり、キャリアを選択する際に自分にとって最も大切で犠牲にしたくない価値観や欲求、動機、能力等を指します。

ほとんどの人は以下8種類のどれかに当てはまるとされており、一度形成されるとその人の生涯にわたって職業上の重要な意思決定に影響を与え続けます。

①管理能力(組織の中で責任ある役割を担うことを重視)

②技術的・職能別能力(自分の技能や専門性を活かすことを重視)

③安定性(経済的な安定を重視)

④創造性(新しいことを生み出すことを重視)

⑤自律と独立(仕事を自分のやり方で進めることを重視)

⑥社会貢献(仕事を通じて世の中を良くすることを重視)

⑦生活様式(プライベートと仕事とのバランスを重視)

⑧チャレンジ(解決困難な問題に挑み続けることを重視)

キャリアを考える際、「どんな仕事をしたいか」を考えることも重要ですが、それは外部環境の変化やライフイベント、年齢を重ねることで簡単に揺らいでしまいます。「どういう風に仕事をしたいか」についてもしっかり考えることで、自身にとって満足度の高いキャリア選択をすることができます。

この解説は2023年7月時点の情報に基づいたものです。

髙宮 咲妃


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髙宮 咲妃

たかみや さき

総合調査部 副主任研究員
専⾨分野: QOL・ハピネス戦略

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