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【1分解説】総合知とは?

鄭 美沙

  音声解説

総合知とは、内閣府の取りまとめによると「多様な『知』が集い、新たな価値を創出する『知の活力』を生むこと」と定義されています。すなわち、イノベーション創出や社会課題解決に向け、所属組織や専門領域を超えた様々な知を融合させることです。

例えば、脱炭素化には省エネ技術のほか、炭素税などの社会制度構築や市民の行動変容が求められ、それには工学や法学、経済学、心理学等々、あらゆる分野の知見を総合的に活用する必要があります。近年、研究や技術開発の目的がウェルビーイングの実現に向かいつつある中で、特に重視され始めている概念です。

総合知を生み出すには、専門知を持ち寄る「場」の構築や「知」を組合せ活用する人材の育成が不可欠です。また、個々の専門知を深めるとともに、広がりも持たせるために、一人ひとりが分野横断的知見を持つことも重要といえます。そのために、今後の学校教育には、人文社会科学系・自然科学系の枠を超えた文理融合・文理横断教育が求められます。

この解説は2023年6月時点の情報に基づいたものです。

鄭 美沙


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