キャリア・プラトーとは、「キャリアの停滞」を意味する言葉です。「プラトー（plateau）」は、直訳すると「高原」ですが、「高原」は上に到達すると平らな形をしていることから「停滞」を意味するようになりました。

キャリア・プラトーは、一般的に「階層プラトー（現在以上の職位に昇進する可能性が将来的に非常に低下すること）」と「内容プラトー（長期間同じ仕事を担当する等で新たな挑戦や学びが欠けている状態）」の2つに区分されます。両者は密接に関連しており、昇進が停滞したことをきっかけに仕事内容が停滞したり、仕事内容で停滞したことをきっかけに昇進も停滞したりと両方のプラトーに陥る「ダブル・プラトー」状態になることもあります。

管理職の空きポスト不足の影響で、以前であれば昇進できた従業員の昇進が遅れる等、多くの人はキャリアを停滞させずに昇進し続けることが難しくなっています。キャリア・プラトーに陥った場合、それを否定的に捉えず「キャリアの大きな転機」と考えてキャリア目標の見つめ直しを行ったり、仕事の遂行方法の工夫（ジョブ・クラフティング等）を考えることが大切です。企業側にも従業員のキャリア支援やカウンセリングの提供、役職以外で個人の能力を評価する制度の導入等が求められます。