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【1分解説】温室効果ガス(GHG)とは?

牧之内 芽衣

  音声解説

温室効果ガスとは、大気中に含まれる二酸化炭素やメタンなど、保温効果のあるガスの総称です。英語では「Greenhouse Gas」といい、頭文字をとって「GHG」と呼ばれることもあります。

地球は太陽からのエネルギーで暖められ、暖められた地表は熱を放射します。その一部は温室効果ガスによって吸収され、温室効果の名の通り大気を暖かい状態に保ちます。温室効果ガスがなければ地球の平均気温は-19℃になるといわれており、地球を生物が暮らしやすい温度に保つ働きがあります。一方で、増えすぎると地球温暖化を引き起こすため、世界中で温室効果ガス排出量の削減に向けた取り組みが実施されています。

代表的な温室効果ガスである二酸化炭素は、石油や石炭といった化石燃料の燃焼によって発生します。18世紀後半の産業革命以降の人間の活動で、大気中の二酸化炭素濃度は急増しました。日本が排出する温室効果ガスも91%が二酸化炭素です。温室効果ガスには、他にもメタンや一酸化二窒素などがあります。牛のゲップや稲作の過程で発生するメタンは二酸化炭素の25倍、一酸化二窒素は298倍もの温室効果があります。

※本稿は、週刊エコノミスト(5月23・30日合併号)への寄稿を基に作成しています。

図表1
図表1

この解説は2023年6月時点の情報に基づいたものです。

牧之内 芽衣


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