ライフデザイン白書2024 ライフデザイン白書2024

【1分解説】ジョブ・クラフティングとは?

髙宮 咲妃

  音声解説

ジョブ・クラフティングとは、Wrzesniewski & Dutton(2001)によって提唱された概念で、「仕事のやりがいや満足度を高めるために、自分の働き方に工夫を加える手法」です。

「令和元年度版労働経済の分析(厚生労働省,2019)」によると、ジョブ・クラフティングを行う際には①「作業クラフティング」(仕事の中身がより充実したものになるよう、仕事の量や範囲を変化させる工夫)②「人間関係クラフティング」(仕事で関係する人々との関わり方を調整することで前向きなフィードバックやサポートをもらい、仕事への満足感を高める工夫)③「認知クラフティング」(仕事の目的や意味を捉え直したり、自分の興味関心と結び付けて考えることで、やりがいを感じ、前向きに仕事に取り組む工夫)の3つの観点があるとしています。

似た言葉にジョブ・デザインがありますが、従業員がやりがいをもって働けるよう企業が業務の見直しを行うジョブ・デザインに対して、ジョブ・クラフティングは働く人が主体となり、自分でやりがいを見つける手法です。様々な先行研究から、ジョブ・クラフティングはワーク・エンゲージメントを向上させる有効な手段として期待されており、注目を集めています。

この解説は2023年5月時点の情報に基づいたものです。

髙宮 咲妃


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