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【1分解説】G7・G20とは?

石附 賢実

  音声解説

G7とはカナダ・フランス・ドイツ・イタリア・日本・英国・米国の主要先進7か国とEUの枠組みです。第1回首脳会談はカナダを除く6か国で1975年に開催され、翌1976年からカナダが、1977年からは現在のEUも参加しています。ソ連崩壊後、ロシアが参加しG8となった時期もありましたが、2014年のクリミア侵攻によって排除され、現在の形になっています。

G20はG7に加えて、アルゼンチン、豪州、ブラジル、中国、インド、インドネシア、メキシコ、韓国、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、トルコを加えた20の国と地域(EU)の枠組みで、2023年にはアフリカ連合(AU)が正式に加わりました。1997年のアジア通貨危機をきっかけに新興国が国際金融システムの議論に加わることの重要性が認識され、1999年に第1回G20財務大臣・中央銀行総裁会議が開催されました。2000年頃まではG7で世界GDPの7割以上を占め(資料1)、G7が国際的な課題解決のリーダーシップを発揮していましたが、その後の新興国の台頭を受け、2009年には第1回G20首脳会合が開催されるに至りました。G7は民主主義的な価値観を共有する一方で、G20は中露といった権威主義的とされる国、グローバルサウスなど中立的とされる国など立場が様々で、最近では共同声明を取りまとめることも難しくなっています。

図表1
図表1

この解説は2023年3月に公表した後、2024年3月時点の情報に基づき改訂したものです。

石附 賢実


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